法話
今月の法語(令和6年10月)
「思い通りに・・・なる?ならない?」
私の思い通りになるはずなのに。
私の思い通りにしたい!
どうして私の思い通りにならない!
私たちは、自分の思いを中心に生きてしまう生き物です。
思い通りになるはずだと思っているから愚痴が出て、
思い通りにしたいと思っているから執着し、
思い通りにならなくて怒りの感情が生まれる。
これが三毒といわれる
「貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)」です。
夏に旅行に行きましたか?
帰ってきて、お友達と旅行の話をすると、
「次はもっと遠くへ、もっといいホテルで、もっと豪華な食事で」と
とどまるところを知らない欲が出てきませんか?
満たされても満たされても、もっともっとと思う心が貪欲です。
こんなに欲しいと思っているのに手に入らない、
こんなにやりたいと思っているのに親も友達も協力してくれない。
上手くいかないのは協力してくれない親や友達のせいだ!
そうやって、自分の主張だけが正しいと思って、
他者のせいにして腹を立てる心が瞋恚です。
そして、その不満が口からこぼれ出ることを愚痴といいます。
私たちは、なかなか自分の姿を見ることは出来ませんが、
報恩講のこの時季、阿弥陀さまの光に照らされて、
私の姿をしっかり見つめてみませんか?
「煩悩具足の凡夫」である私が見えてくることでしょう。
そんなあなたが阿弥陀さまのお救いの目当てなのです。
有難うとお念仏申させていただきましょう。