法話
今月の法語(令和6年11月)
「人は去っても ほほえみは去らない」
人間の苦しみのひとつに「愛別離苦(あいべつりく)」という、
愛する人と別れなければならない苦しみがあります。
私たちは身近な方が亡くなられると、それをどう受け止めていいのかわからず悲しみにくれることがあります。
私たちは亡き方をどのように受け止めればいいのでしょうか。
浄土真宗に生きる者にとって、亡き人は阿弥陀如来さまのおはたらきによって浄土に往き生まれ、
仏さまとなり、この世に還りきて私たちを真実に導くはたらきをしてくださいます。
大切な方との別れは辛いものですが決して永遠の別れではありません。
共に過ごした時間の中でいつか別れの日がきても、
ともにほほえみ、励まし合い、支え合った時間は去ることはないのです。
去っていった方々の言葉やぬくもりによって私たちは力強く歩む事ができます。
お念仏に生きる者にとって死は永遠の別れではなく、
亡き方は仏さまのはたらきによって私たちの所に還ってきてくださいます。
手を合わすところに亡き人と会える世界があるというのは有難いことですね。